戸建て住宅をメンテナンスする際、見積書に「シーリング施工」に対する記載がある事をご覧になったことはありますか？
屋根塗装や外壁塗装において、シーリング工事はとても重要な工程であり、建物の寿命を維持するために必要な工事なのです。
今回の記事では「シーリングの必要性」についてお伝えしていきたいと思います。
シーリングの役割
シーリングを行う理由は、以下の4つの役割をカバーするためです。
- 目地埋め
- 緩衝
- 接着
- 補修
これらをシーリング材で行うことで、手軽に後期も短い状態で終えることができるという事を覚えておきましょう。シーリング材がなかった時代では、水泥を使ったり漆喰を使ったりして対処していたものもありますが、シーリング材のおかげで従来よりも確実で高耐久に対応できるようになっているのです。
目地埋め
屋根に目地埋めするということはほとんどありませんが、シーリング材は外壁にできる目地埋めに多用されています。サイディング外壁を使用した場合、パネルの継ぎ目にできる目地をしっかりと埋めておかないと、そこから雨が内部に入ってしまうのです。
この目地埋めは、防水効果を期待するものだと覚えておきましょう。実際に目地埋めしたシーリング材が劣化してしまうと、そこから雨漏りが発生することがあるのです。
緩衝
目地埋めは防水効果とご紹介しましたが、同時に外壁に発生する揺れを抑える役割も持っている事を覚えておいてください。目地埋めしたシーリング材があることで、外壁材同士が必要以上に擦れ合うこともなく、また揺れを持続せずにいられるのです。揺れを緩和するためにも、シーリング材は役に立っていることになります。
屋根周辺でも、屋根材同士の干渉や脱落防止に使用されることがあり、建物の揺れにはシーリングが非常に高い効果を発揮してくれるのです。
接着
シーリング材は非常に柔らかく柔軟性のある素材です。そのため、隙間に入り込むことができます。さらに、隙間の中でしっかりと固まり、付着したものにガッチリと接着できる特性を持っています。この特性を活かして、タイルや鏡などを接着することにも使用されるのです。
この接着力は非常に優れており、完全にフラットな状態の無機物に対しても高い効果を発揮します。それでいて、剥離することもできるので、さまざまなシーンで重宝するのです。
補修
シーリング材の接着力を活かすと、破損した屋根材を補修することが可能となります。しかも、防水性能も高いので、完全硬化した後は雨漏りの心配もありません。ただし、シーリング材そのものが劣化することも考えなければならないので、補修した屋根材はそれ以上被害が広がる前に差し替えが必要になるでしょう。
屋根塗装ではどんな時にシーリングを使う？
屋根塗装をする際、どんな状態になるとシーリング材を使用するのでしょうか。一般的に、シーリング材を使用する場面よりも漆喰で対処するという業者の方が多い感じがします。しかし、シーリング材を適切に使用する業者であれば、屋根塗装の最中に発見した不具合にもシーリングです早く対処しているはずです。
ひび割れの補修
屋根材のひび割れは、放置しているとすぐに雨漏りの発生原因になってしまいます。しかも、そのままひび割れたままにしていれば、いずれ完全に割れてしまうため、屋根材補修では対応できなくなるでしょう。
他にも、屋根材のズレにもシーリングで高さ調整を行う場合もあります。
目地の補修
屋根塗装を行う際、外壁の上辺周辺の目地に重度の劣化が見つかった場合、雨漏り対策のために目地補修を提案することがあります。普段雨が吹き込むことはありませんが、万が一屋根から伝った雨水が入り込んでしまうと、そこから雨漏りになってしまうのです。
屋根塗装そのものの対処ではありませんが、屋根塗装中に見つかった不具合に関しては、早い段階でご依頼者様にお伝えして、トラブルが発生する前に補修する事をおすすめします。
目地の補修には「増し打ち」と「打ち替え」の2種類があり、急を要さない場合は増し打ちで様子見です。しかし、確実に対処したいというご用命であれば、シーリングを打ち替えてしまうのが確実に雨漏り対策になるでしょう。
一般的な補修費用相場
シーリングで補修する場合、それほど高額な工事費用が発生することはありません。シーリング材そのものの価格が低価格であることがその理由です。また、どこまで行っても補修作業になるため、補修箇所以外からのトラブル発生であれば、アフターフォローの対象外となることも関係します。
例えば、補修した場所からの雨漏りであれば補償するのですが、同じ材料の別の場所から雨漏りが発生している場合は、その材料の劣化が原因となるので、保証はできないということです。
これらを踏まえた上で、一般的にどのような費用相場で補修されているかを見ていきましょう。
ひび割れ補修の場合
ひび割れをシーリング材で補修する場合、屋根全体で「1〜3万円」ほどで対応してもらえます。補修1箇所につき1万円という法外な金額にはならないのでご安心ください。
パッと見た時にひび割れている屋根材に対し、シーリング材を薄く塗り広げることでひび割れの進行を止めます。さらに、シーリング材が防水膜となるので、ひび割れからの毛細管現象を防ぐのです。
この「1〜3万円」という価格差は、使用するシーリング材の違いと、どれだけの補修が必要かによっても変わるので、目安として理解しておいてください。
屋根全体で20枚以上の屋根材にひび割れが確認できるようでは、屋根全体が劣化していると考えられるため、補修依頼であっても葺き替えやカバー工法での対処をおすすめします。あまりにも多くの補修箇所を対処したとしても、必ず対処した場所以外からトラブルが発生してしまうものです。
そのため、補修ではなく修理が必要な状況だという事をお伝えするでしょう。
目地の補修の場合
目地の補修を行う場合は、屋根材のひび割れ補修とは違い、補修した長さで対応していきます。およそ「500〜900円/m」で増し打ちを行うケースが多く、打ち替えの場合は「900〜1,200円/m」ほどで行われています。
さらに、打ち替えでは既存のシーリング材を撤去する工程が必要になるため、ここで1〜3万円ほどの撤去費用が発生してしまう事を覚えておいてください。
1箇所の増し打ち程度であれば、職人の判断で対応してしまうこともあります。しかし、複数箇所で補修が必要な場合は料金が発生するので、勝手に対処することはありません。
また、たった1箇所でもきっちりと請求する業者もいます。1mあたりの料金ですが、1cmでも同じ金額を請求する場合もあるので、勝手に行われた工事で納得できない請求があった場合には原状回復してもらうのも一つの方法です。
シーリングだけでは対処できないもの
シーリング材で対処できるものは、あくまでも「補修」レベルの状態です。しっかりと修理が必要なレベルの劣化に対しては、シーリングでは対処できない事を理解しておいてください。
仮に、依頼者様の指示通りシーリングで一時凌ぎをしたことで、別の場所からトラブルが発生したとしても保証ができないのです。そのため、責任を持てない工事はできません。
重度のひび割れは対処不可
ひび割れは、どこまで行ってもひび割れです。決して割れているわけではありません。しかし、表裏で少しずれた状態でひび割れている場合、一見するとひび割れにしか見えません。そのような場合、少しの衝撃で割れに発展してしまいます。
このような劣化の仕方が確認できるものは、補修で対処できるレベルではないと考えられます。そして、数箇所で同じような症状が確認できる場合、補修ではなく修理が必要という判断をお伝えするでしょう。
発生してしまっている雨漏りは対処不可
雨漏りは補修で対処するわけにいきません。しっかりと修理をし、2度と発生しないように対処しなければならないのです。適当に補修した結果、屋根裏や壁裏で大量のカビが発生する可能性もあります。
健康被害が出るような適当な仕事は、施工業者として受けるわけにはいかないのです。
屋根塗装とシーリングのプロフェッショナル「鈴建」におまかせください！
戸建て住宅の補修で重要なシーリング工事は、弊社鈴建が専門的な技術で対応します。屋根塗装やシーリングはただの補修ではなく、家全体の安全と快適さを守るための重要な手段です。不具合が見つかった際の迅速な対応はもちろん、防水性や耐久性を高めるための適切な処置が求められます。
鈴建では、補修が必要な場合でも、それが不可能な重度の状況には正確な診断と修理を推奨しています。
屋根の問題が見つかった場合や、より専門的な診断を希望される方は、ぜひ一度、鈴建にご相談ください。
お問い合わせは、ウェブサイトの問い合わせフォーム、メール、またはお電話で承っております。また、直接のご相談を希望される方は、私たちのショールームにもお気軽にお越しください。あなたの家を守るために、私たちが最適な解決策をご提案いたします。
