塗料にはいくつかの種類があります。どんな塗料を使用するとどんな効果があるのか、どんな特徴を持っているのかという点を覚えておくと、工事依頼の際にスムーズに話が進むでしょう。
今回の記事では「塗料の種類」について考えていきたいと思います。
基本的な塗料の種類を知っているだけで選択肢が広がっていくので、簡単な特徴をご紹介します。
用途の違い
外壁塗装をする際に使用する塗料には「外壁用塗料」と「屋根用塗料」が存在します。一般的に外壁用塗料は外壁に、屋根用塗料は屋根に使用するのですが、塗装する対象が住宅ではなく工場や倉庫になると、外壁にも屋根用塗料を使用することがあります。
一般的な住宅の場合は、用途で分けられた通りの塗料を使用することを覚えておきましょう。
では、それぞれの特徴についてみていきましょう。
外壁用塗料
外壁用塗料は、現在「シリコン塗料」がスタンダードで使用されるようになっています。求められる効果は「セルフクリーニング効果」や「遮熱性」で、外観の美しさを求められることが多いです。
屋根用塗料
屋根用塗料は、紫外線を受ける時間が長く、劣化しやすいため「強度のある塗料」を使用することが多いです。また、同じシリコン塗料だったとしても、外壁用と屋根用では「耐候性」に違いがあります。
全く同じ塗料を使用した場合、外壁に比べ3年程度早い時期に劣化症状が目立ってしまうでしょう。
美観を重視した成分配合をされている外壁用塗料に対し、屋根用塗料は「耐久性」を重視されているのです。
塗料の種類
一般的な塗料の種類についてご紹介しましょう。
- ・アクリル系
- ・ウレタン系
- ・シリコン系
- ・フッ素系
- ・無機系
- ・光触媒
多くの塗料メーカーで販売している基本的な塗料なので、ここでご紹介する塗料を覚えておくとどんな塗料を使用すれば良いかが見えてくるはずです。
アクリル系
一般的に「ペンキ」というと、ホームセンター等でも手に入りやすいアクリル系の塗料を指します。非常に安価で取り扱いやすく、誰にでも簡単に塗装ができる塗料です。耐久性が弱く、外壁塗装や屋根塗装にはほとんど使用されることはありません。
しかし、アクリル系の塗料は軒天を塗装する際に現在もよく使用されています。また、新築住宅の塗装はアクリル系で行われていることが多いです。
これは、新築住宅の「動きやすさ」が原因で、あまり効果な塗料を使用してもすぐにダメになってしまうため、建物が落ち着くまではアクリル塗料で対処しておくという慣例があるのです。
耐用年数は5〜8年程度と、非常に短期間で寿命を迎えてしまうので、新築5年目には最初の塗り替えが必要となるでしょう。
ウレタン系
ひと世代前のスタンダード塗料でしたが、耐用年数が短いことから現在は標準仕様の塗料から外されるようになってきました。柔軟性に優れていて、ひび割れに強いという特徴を持っています。密着性も高いので、塗膜の浮きや剥離が発生しづらいのが特徴です。
耐用年数が8〜10年ほどとなるため、頻繁に塗り替えを楽しみたいという場合には現在も好まれています。
ウレタン系塗料の大きなメリットは、取り扱う業者がすでに最良の塗装方法を確率しているので、失敗がほとんど発生しないという点です。多くの高級塗料や高性能塗料は、世の中に出回ってからの歴史がウレタン系に比べると短く、まだ施工実績としてもウレタン系を上回るほどではないため、仕上がりにばらつきが出る場合があります。
その点、ウレタン系は扱い慣れているということもあり、確実な仕上がりになるのです。
シリコン系
現在、外壁塗装のスタンダード塗料として扱われているのが、シリコン系の塗料になります。ひと昔前は高級塗料とされていましたが、技術の進歩により、安定して供給できるようになったため、現在のスタンダード塗料にされるようになりました。
塗料としてのバランスも良く、価格帯も安定していることから、多くの業者が標準使用するようになっています。ただし、ウレタン系に比べると塗膜が固く、若干ひび割れやすくなるというデメリットも孕んでいます。
耐用年数が10〜13年と長く、メンテナンス期間が長く設定できることも人気の秘訣です。
現在も高機能塗料のベースに使われるのはシリコン系の塗料からで、低汚染性や遮熱性を求めた時にはシリコン塗料以上のグレードが使われています。
フッ素系
高級塗料の代名詞となっているのがフッ素系の塗料です。塗装面が非常に強く、耐候性に優れているという特徴を持っています。塗膜が厚めになることもあり、フッ素塗料は特有の艶感が出ます。この艶が見合う場合と、どうにも安っぽくなってしまう場合があるので、使用する際はカラーチョイスに気をつけましょう。
フッ素系塗料の原料には「蛍石」という無機物が使用されています。紫外線や酸性雨に強く、長期間塗料の効果を維持することができるのです。
耐用年数は15〜20年とされているため、住宅購入後は2〜3回程度しか自身で外壁塗装を依頼することはないでしょう。ロングライフで効果も高く、定期メンテナンスのコストを抑えることにも優れている塗料です。
無機系
セラミックなどの鉱物を使用している塗料なので、表面の硬度が非常に高い塗料になります。そして、最高級塗料といえば無機系塗料と言えるほど、塗装コストも高い塗料です。
高層ビルや大型施設など、簡単に外壁塗装をやり直せないような建築物には、無機塗料がよく使用されています。硬さによるひび割れやすさはありますが、そもそもの耐久性が高いので、非常にタフな塗料です。
耐用年数は15〜25年程度と、非常に長い寿命を確保できるので、外壁塗装の回数を減らしたいという場合には非常におすすめです。
光触媒
塗料自体にセルフクリーニング作用があり、周囲小空気まで浄化する効果を持っているのが光触媒塗料です。塗料に酸化チタンを使用しているため、塗料の劣化も防いでくれます。
耐用年数は15〜20年程度と長く、非常に優れた塗料なのですが、塗装する職人には塗料に対する知識と技術が要されます。
光触媒塗料を使用した外壁は、一般的に高圧洗浄をしてはならないという業者が多く、光触媒そのものが流れてしまうという理由だそうです。しかし、溶剤を使用するわけでもなく、拡散タイプの高圧洗浄であれば、塗装面が損傷することはないでしょう。
おすすめの塗料
弊社鈴建が外壁塗装と屋根塗装でおすすめする塗料をご紹介します。プロタイムズ加盟店である弊社が強くおすすめするのは、アステックペイントの高機能塗料です。
外壁は超低汚染塗料がおすすめ
外壁はセルフクリーニング効果の強い塗料を使用することで、定期的な外壁の洗浄をする必要がなくなります。セルフクリーニング効果に優れている塗料は「超低汚染塗料」として販売されている塗料です。
多くの塗料が「低汚染塗料」となっている中、超低汚染塗料はより効果が高く、外壁の定期洗浄を必要としません。雨が降るたびに汚れを落としてくれるので、洗浄に関してはメンテナンスフリーでいられるでしょう。
アステックペイントの超低汚染塗料は「超低汚染リファインシリーズ」になります。外壁用は1000番手です。同じシリーズ内には500番手の屋根用も用意されていますが、セルフクリーニング効果は1000番手の方が優れています。
屋根は遮熱塗料がおすすめ
屋根は、遮熱塗料を使用することで、建物内の快適性が上がります。アステックペイントの遮熱塗料でおすすめなのは「スーパーシャネツサーモシリーズ」です。
すでに多くの建物で効果を発揮しており、表面温度では未施工面との温度差が20℃近くなるほどです。
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外壁塗装の塗料選びは、通常であればシリコン塗料を使用しておけば間違いありません。シリコン塗料の中でも機能性が期待できるものはたくさんあり、快適な住み心地になるものもあります。
超低汚染性の高い塗料は、メンテナンスフリーの実現にも効果的です。ぜひご検討ください。